おすすめ「小学生向け図鑑」5選 定番・クイズ・自由研究向けも

図鑑は、子供の好奇心を引き出すきっかけにもなる学習アイテム! とはいえ、種類もたくさんあって、選ぶのに困ることも。そこで、「図鑑博士」として有名な斎木健一さんに「おすすめ図鑑」を教えてもらいました。

今回は、「小学生向けのおすすめ図鑑」です。クイズや自由研究、学習図鑑など、小学生が楽しく学べる5冊を紹介します。

【おすすめ1】恐竜のクイズ図鑑 新装版

(出版社:学研プラス/本体価格:850円+税)

「子供はクイズが大好きです。こちらは、恐竜に関する3択クイズを100問集めたミニ図鑑です。持ち運びに便利な文庫サイズで、ティラノサウルスやトリケラトプス、ステゴサウルスなど、人気恐竜が緻密なイラスト付きで詳しく解説されています。楽しみながら恐竜の知識が身に付きます」

「恐竜は生きた姿が見られないので、博物館で模型や骨格を見たり、本などから知識を得ることになります。クイズ型の図鑑であっても、自分が得た知識を親に教えたりすることが子供の自信につながります。こうした自信は成績向上につながることも多く、とても良いことだと思います」

ポイント

子供がクイズを出してきたら、真剣に答えてあげましょう。難しい問題ばかりですから、手加減は不要です。『大人でも知らないことを知っている』ということは、子供にとって大変な自信につながります。さらに一歩先に進むためのモチベーションを得る良い機会になるでしょう」

「また、クイズタイプの図鑑は、『学研』のほか、『小学館』からも発売されています。恐竜のほか、昆虫や深海生物、星座など、さまざまなジャンルの図鑑がそろっているので、子供が気に入るものを選んでみましょう」

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【おすすめ2】生きもの つかまえたらどうする?

(出版社:偕成社/本体価格:1,500円+税)

生きものを怖がらないことは、自然に親しむための大切な一歩です。怖がっていては、自然のすばらしさを感じ取ることはできません。怖くないことを知るためには、実際に生きものを飼ってみることも良い方法です」

「この図鑑で紹介されている生きものは、ダンゴムシやカタツムリ、カブトムシ、クワガタムシ、バッタ、トカゲ、カエル、ヤゴなど、家の庭や公園、学校の花壇などにいる身近な生きものばかりです。それぞれの生き物のストレスの少ない捕まえ方から持ち帰り方、飼い方、自然を壊さない逃がし方が解りやすいイラストと短い文章で解説されています

「各種類とも飼育する際の様子が写真で紹介されています。飼育環境の細部までわかります」

ポイント

「生きものとの出会いが子供にとって良いものになるように、さまざま工夫が施されている図鑑です。同じシリーズで、『海の生きものつかまえたらどうする?』もあります。あわせて読んでみると、より楽しめると思います」

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【おすすめ3】自由研究図鑑 身近なふしぎを探検しよう

(出版社:福音館書店/本体価格:1,600円+税)

「自由研究は、親子で濃い時間を過ごせるチャンスです。楽しく取り組むには『良いテーマ』であることが大切です。『生活の中からテーマを見つけてください』と言われることもよくありますが、実際には簡単ではありません。夏休みになると、博物館にもたくさんの親子が相談に来ます」

この図鑑は、カブトムシやチョウの飼い方、セミの抜け殻を調べる、果物や野菜の種を集めるなど、『これも自由研究のテーマ?』と思うような内容が100以上も紹介されています。どのテーマも、最後にきちんと結果が出るものばかりで安心です」

ポイント

「宿題のためだけの自由研究ではなく、『町の古いものを調べる』など、四季を通して楽しく取り組めるヒントが1,000以上載っています。身近にある不思議が楽しめる内容なので、ぜひ親子で一緒に読んでみてください」

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【おすすめ4】キッズペディア マークの図鑑

(出版社:小学館/本体価格:1,900円+税)

「駅や空港、スーパー、車での旅行など、気を付けて周りを見渡すと、たくさんのマークが見つかります。この図鑑では、道路標識や家紋、オリンピック・パラリンピック競技で使われるマークの推移など、身の周りにある1,400個以上のマークや記号を解説しています

「環境に配慮した商品のマークや、オリンピックで使われるピクトグラムなどを通して、親子で社会について話し合うきっかけにもなりそうです。道路標識や人の安全に関わるマークの色や形に込められた意味も丁寧に解説されています。大人でも勉強になる内容です」

ポイント

「リサイクルに役立つマークや、エコマークなどの商品に付けられているマークには、それぞれ数十字程度の解説が書かれています。すべての漢字にふりがなが振られていますが、小学生には難しい用語も使われていますので、保護者が説明を加えながら読み進めると良いでしょう

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【おすすめ5】講談社の動く図鑑 MOVE鳥

(出版社:講談社/本体価格:2,000円+税)

『小学生向け図鑑』と聞いて最初に思い出すのは、学習図鑑シリーズではないでしょうか。小学館のNEO、学研のLIVE、講談社のMOVE、ポプラ社のポプラディアなど、各社から出版されていて、それぞれ植物や昆虫、魚貝、恐竜などの多彩なジャンルを取り扱っています。図鑑の特徴は会社ごとに違いますが、同じ会社のシリーズでも1冊1冊に個性があります」

「たとえば、講談社のMOVEシリーズ『MOVE 鳥』は、同じシリーズの他の図鑑と同様に迫力のある写真が載っていますが、鳥の科ごとに『Dr.カワカミのポイント』というコラムが付いています。コラムは、鳥類学者で『NHK子ども科学電話相談』回答者の川上和人先生が語りかけるスタイルです」

「このように、同じシリーズの図鑑でも個性が出るので、出版社が違えばなおさらです。ぜひ親子で書店や図書館に行き、いろんな図鑑を見比べてください

ポイント

「川上先生は、鳥類学者のなかで今引っ張りだこの人気学者です。また、『MOVE』の別シリーズ同様に、NHKのスペシャル映像を豊富に使用した60分DVD付きです。ハシビロコウの狩りやコウロコフウチョウの求愛ダンスなど、貴重な映像が収録されています。鳥たちの生き生きとした姿を図鑑とともに楽しんでみてください」

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「小学校の授業で、長い時間集中していられる子供になるには、どうすればよいのでしょう。知的好奇心はもちろんですが、『認められたい』という子供の欲求が満たされることも大切だそうです」

子供が興味を持ったことを図鑑などで伸ばすことができれば、苦手なものがあっても自信を持っていられます。『虫博士』や『鳥博士』として先生に認められれば、さらに大きな自信につながるでしょう

「子供が大好きなものを見つけて、親子で昆虫採集やバードウォッチングなどを楽しんでみてください。このとき、図鑑はきっと親子のよい道しるべになるはずです」

図鑑といっても、幅広いジャンルがありますね。同じテーマでも出版社によって取り扱う内容がまったく異なります。ぜひ親子でいろんな図鑑に触れて、お気に入りを見つけてください。

お話を聞いたのは…
千葉県立中央博物館・生態学・環境研究科長 斎木 健一さん
1962年、神奈川県生まれ。理学博士。幼い頃は、どのクラスにもいる「昆虫博士」。大学では化石、職場では植物、男の子3人の育児を通して魚を飼い、野鳥を眺めるなど、次第に守備範囲を拡大。専門分野は古植物学・植物学・理科教育。千葉県いすみ市の植物調査で新種のイスミスズカケを発表したり、「なぜ図鑑で植物の名前を調べるのが難しいのか」についての研究結果を学術雑誌で発表するなどの研究成果を残す。2014年に『図鑑大好き!』出版、2015年には職場での図鑑企画展担当をきっかけに、人気番組『マツコの知らない世界』に出演。
野草雑草検索図鑑
樹木検索図鑑

ライター紹介
宮平 なつき
フリーライター。美容、健康、ダイエット、恋愛、結婚、子育て、教育、インテリアなど、“女性のライフスタイル”にまつわる記事や著名人のインタビュー記事を主に執筆。趣味は、スポーツ観戦と旅行。最近の最も気になることは、甥と姪の成長。

※2020年2月にいこーよで公開された記事の再掲です。

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