教師は子どもを到達させるのではなく、子どもが自由に遊べる環境を整える役割り
未来「 子どもとのかかわりで特に心がけていることはありますか?」

鴨狩先生「先ほどの屋外遊びの例のように教師が『ここが滑り台になるよ。滑ってみよう』と、子どもと遊んだり指導をしないところはシュタイナー幼稚園らしいところです。教師は子どもに教えるのではなく、子どもが自由に遊ぶ中で感じたり、ほかの友達と共同したりすることができるように、子どもを観察して環境を整えます」

「また、子どもにひもの結び方を教えると、『わからなくなっちゃった』と、何度も言ってくることがあります。そういうときは、何度でも一緒にやってみせて行為で導きます。同じことを聞いてくる子どもに『またなの!』と反応することはありません。すぐにピンとくる子もいるし、すごく時間がかかる子もいるので、その子に合わせたオーダーメイドの向き合いを積み重ねていくことを大切にしています」
シュタイナー教育の子どもの「意志」を引き出していく言葉がけ
未来「子どもへの声かけはどのようにされているのでしょう?」
鴨狩先生「子どもに話しかける言葉は短く、最小限の言葉を使って子どもがわかる大切なことに絞って伝えるようにしています。『先生汚れちゃった』というときには『着替えなさい』ではなくて端的に『着替えていいよ』と言います。英語で言えば『 You must』でもなく『You can』でもなく『You may』というニュアンスです。
「登園するときに季節の草花や昆虫をもってきてくれる子に声をかけるときは、『わぁ素敵!』と大きく喜んだ反応をするのではなくて、『きれいなお花ね』『お母さんと取ってきたの』と関心があることを伝えながら『ありがとう』と言ってそっと花瓶に飾るような対応をしています」
「教師が喜ぶから持っていくということにならないように、子ども内側から出てきた先生に持っていってあげたい、一緒に花や虫を見たいという気持ちを丁寧に受け止めようとしています」
「0~7歳は目の前の大人の言葉はもちろん言葉の奥にある大人の気持ちもふくめてすべて素晴らしいものとして受けとめて真似をします。子どもだから少し砕けた表現を使っていいだろう、子どもにはわからないからいいだろうという気持ちではなく、大人にするように1人の人間として丁寧に向き合っています」







