2021年3月27日(土)に静岡県焼津市で、姉妹サイト「いこーよ」と日本財団「海と日本プロジェクト」が共催する「深海魚&深海生物調査のお仕事~日本でここだけ!オオグソクムシ漁にチャレンジ~」が開催されました。
今回は、ここでしかできない貴重な体験が満載のイベントの様子を一部紹介! さらに、同イベントにお子さんが参加した脳医学者で東北大学加齢医学研究所の瀧靖之教授に、今回の体験を通してお子さんが変化した様子やイベントの魅力についてお話を伺いました。
深海生物調査のお仕事体験に密着!
今回イベントに協力してくれたのは、深海専門漁船「長兼丸」長谷川船長と公益財団法人スルガ企画観光局。船長の長谷川さん率いる同船に総勢7組の家族が乗り込み、駿河湾で海のお仕事を体験しました。
参加した小学生は、海洋関連の研究職に就きたいという子や、船舶免許の取得を目指す子など、海や船に興味のある子どもばかり! 通常はなかなか体験できない深海漁にチャレンジできるとあって、イベント開始前からとてもワクワクした様子でした。
体験するお仕事の内容は、実際に海に出て深海漁を行い、捕獲した深海生物を深層水ミュージアムに納品するというもの。まずは、「深海延縄漁」についての説明を受け、どのような仕組みで深海生物を捕獲しているのか理解することからスタートです。
深海にはサメやオオグソクムシをはじめさまざまな生物がいること、まだまだ未知の世界でどんなものが獲れるかわからないという話を聞いて、子どもたちの目がキラキラと輝いていました。
漁に出る準備を済ませたら、いよいよ船に乗り込みお仕事スタートです。
岸から約1~2海里(1海里=1,852km)離れた漁場へ移動しながら、船や魚群レーダーについて教えてもらいます。波に大きく揺らされる船の上では、船酔いしてしまう子も。とはいえ、これもリアルな現場での体験だからこそ。慣れない船上で一生懸命作業しながら、漁師という仕事の過酷さを体感します。
仕掛けを引き上げ始めると、次から次へと遭遇する深海生物に子どもたちはもう夢中! オオグソクムシをはじめ、オキアナゴやヌタウナギなどたくさんの深海生物を捕獲することができました。
この日はなんと、東日本大震災以降は年間で数本しか上がらないと言われている「タロウザメ」も捕獲することに成功! 間近で観察したり実際に触れたり、貴重な体験に一同大興奮の様子でした。
慣れない海の上での仕事は、想像以上に大変です。激しい波に揺らされながら捕獲した魚を仕分けたり、仕掛けを掃除したりして、子どもたちは最後まで一生懸命漁師のお仕事を体験していました。
帰港したら捕獲した生物を梱包して、すぐさま「深層水ミュージアム」に届けます。納品されたオオグソクムシは、研究のために使用することなどを教えてもらいました。施設長から納品書に印を押してもらったら、任務は完了です!
その後は実際に展示されているオオグソクムシを見ながら、自分たち行った仕事がどのように繋がっていくのかも確認していました。
最後に、体験を通して学んだことや感じたことをレポートにまとめます。子どもたちは働いた分の報酬としてお給料(いこーよマネー)を受け取り、イベントは終了です。参加してくれた家族にイベントの感想を聞いてみました。