自閉症の息子は、自分の髪の毛を切るのを極端に嫌がってしまい、カットをするのにものすごく手がかかっていました。そこで美容院で切ってもらうのをあきらめて自宅でバリカンで刈るようにしていったところ、何度目かの散髪で息子が精神的に成長したところを見つけたお話です。
美容院はもう無理! 家で散髪をしよう
息子は生まれてきたときから、毛がフサフサでした。9カ月ごろに乳幼児の髪を切ってくれる美容院に行って、そこから2カ月に1回程度通っていたのですが、切っている間はとにかく大暴れして大号泣。カバーをつけても暴れて服の中に髪の毛が入ってしまうので、3度目あたりからは服を脱いでカットしてもらい、シャンプー台で全身を流してもらってました……。しかも、泣きすぎて吐いてしまうこともしばしばで、あやしたり抑えたりするだけでも夫婦ともに疲弊してしまい「これだけ泣いて苦労するなら、家でやってみよう」ということに。
そこで購入したのはパナソニックの「ER-GF70-PN」という子ども用バリカン。アタッチメントを切り替えて、いろいろな髪型にカットできるバリカンです。実際に使って見ると、これだけで幼児の男の子の散髪はできます。
「これから自分がされること」が大画面で映し出される
バリカンを使った自宅での初めてのカットは、2歳くらいのとき。テレビの前にレジャーシートを敷いて、その上にイスを置きます。オムツ一丁の息子を座らせて100均で買ってきた散髪マントをかぶせます。この時点で「これから何が起こるか」わかった息子はもう泣いています。カットは妻が担当。僕は動かないように息子を支えます。まずはテレビでYouTubeをつけてバリカンでのカット方法を見ることに。すると、期せずして息子はこれから自分がされることを大画面で紹介されることになったわけです。当然、輪をかけて泣き出してしまいました……。でも、もうここまできたら引き返せません。できるだけ早く終わらせるから、がんばって!