Twitterや書籍、マンガなどでも話題のイケメン保育士・てぃ先生がパパママの悩みに一問一答していく人気連載! 全国から寄せられた子育ての悩みの中から、今回は「子どものワガママ」をピックアップ。子どものワガママをどこまで許すのか。親なら気になるその対処法や考え方などを伺いました。
親へのワガママも子どもにとっては「愛情の要求」
質問
年少の娘が毎朝抱っこしてベッドからリビングまで運んでほしいと言います。忙しいときは、できないと伝えて泣かせてしまうことも。ワガママはどのくらい、または何歳くらいまで受け入れるべきですか?
(K.Rさん/8歳男の子、4歳女の子のママ)
てぃ先生からのアドバイス
僕はそれ、ワガママとは思わないです! 子どもからの愛情の要求かなと思います。子どもからすれば、大好きなママともっともっとふれあいたいだけ。「抱っこ〜!」のほかに「食べさせて!」とか「お着替えできな〜い!」と甘えるのもそう。自分の要求に親が応えてくれることで親の愛情を確認しているんです。
逆に、ただ単に自分の身勝手な欲求を満たそうとするのは「ワガママ」の可能性があります。一概には言えませんが「おもちゃ買って!」や「お菓子ちょうだい!」が分かりやすい例ですね。
大切なのは、子どもが駄々をこねたとき、それがワガママなのか愛情の要求なのかをきちんと考えて対応すること。パパとママでその線引きが違ってしまうとお子さんは混乱するので、ご家庭でケースごとにどう対処するかを話し合っておくといいですよ。
子どもにギブ&テイクは無理! とことん愛情を与えよう
相談者さんの場合は朝の忙しい時間ゆえ、毎回お子さんの期待に応えるのは負担なようですがどうすればいいのでしょうか?
てぃ先生からのアドバイス
抱っこするのがしんどい日もありますよね。でもリビングまで運ぶのに10秒かかるとしたら、その10秒間さえ頑張れば上手くいくことが多いのでは、と思います。抱っこを拒否したためにグダグダ泣かれて朝の準備が進まない…となるより、結果的にはずっと楽!
さらに甘えて「食べさせて〜!」と言われるときもあるかもしれませんが、「さっき抱っこしてあげたんだから、今度は自分で食べなさい!」という理屈は、子どもには通用しにくいです。
今は愛情を求める時期と腹をくくって、とことん付き合ってあげましょう。愛情を小出しにするより、「これでもか!」と与えつづける方が、子どもは早く満足するものです。それでワガママになることなんてありませんよ。
まずは子どもの気持ちに寄り添ってあげるのが大切
「甘やかしてはいけない」と、子どもからの要求を厳しく律していたパパママほど、てぃ先生のアドバイスにハッとしたのではないでしょうか。一見ワガママに思える言動も、その背景にある子どもの気持ちに寄り添って対応してあげたいものですね。
次回のテーマは「限られた時間で子どもを満足させるコツ」です。お楽しみに!
お話を聞いたのは…
てぃ先生
関東の保育園に勤める男性保育士。ツイッターで保育園の日常をつぶやき続け(@_HappyBoy)、フォロワー数は43万人(※)超に。著書『ほぉ…、ここが ちきゅうの ほいくえんか。』、『ハンバーガグー!』(いずれもKKベストセラーズ)のほか、原作を担当するマンガ『てぃ先生』(KADOKAWA)も好評。オフィシャルブログや子育て関連のメディア、各地での講演会で、子育てや保育に関するポジティブなメッセージを発信。ちなみにアラサー・未婚、猫と二人暮らし。 ※共に2018年1月現在。
てぃ先生 Twitter
てぃ先生 オフィシャルブログ
ライター紹介
金子 陽子
1976年生まれ。3年間のOL生活を経てコピーライター、編集ライターの道へ。連日終電ときどき徹夜の会社員生活に限界を感じた36歳の夏、待望の娘を授かり、独立。いい歳をして人見知りながら人物インタビューは大好き! 大抵その人のファンになる。いまだに3歳の娘のお肉が赤ちゃんみたいにフニフニで癒される。
※2017年11月にいこーよで公開された記事の再掲です。
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