「ひらめき」能力が向上!? 女の子の「見る力」を育てる5つの習慣&遊び

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書店に並ぶ育児本を見ていると「男の子の育て方」「女の子の育て方」など、子育てについて男女別に書かれた本が多いですよね。男の子と女の子は、生まれながらに得意な脳の分野が違うと言います。男の子に比べて「聞く力」が優れている傾向にある女の子ですが、「見る力」は男の子よりも弱いそう。地図などを苦手な女性が多いのも、「見る力」が関係しているそうです。

では、女の子の「見る力」を伸ばすには、どうしたらよいのでしょうか? 『才能の育て方』(小学館)の著者で、発達脳科学の専門家、「脳の学校」代表の加藤俊徳先生に聞きました。

話を聞かない4歳~5歳男子は要注意!? 「聞く力」を育てるコツ

「見る力」とは?

男の子に比べて「聞く力」が高いとされる女の子は、小さな頃からおしゃべりが上手です。一方で、女の子は男の子に比べて「見る力」が弱い傾向にあるとのことですが、一体どのようなことなのでしょうか?

「まず、見る力とは、視力の強弱ではなく、目で見た物を脳の中で処理したり、分析して応用する能力のことを指します。そのため、見る力が弱いと、ほかの子どもと全く同じものを見ていても見落としていたり、気がつかないために臨機応変な対応が苦手だったりする傾向が強くなります

「また、脳の見る力が弱いと、眼球を動かすことが少なく、視野も狭くなります

「聴覚情報は時系列に流れてきますが、視覚情報は違います。一つのフレームの中にさまざまな情報が入っていて、刻々と変化していきます。『脳の見る力』が弱いと、それらを捉えて記憶したり、適切な行動を選択したりするのが難しくなります。たとえば、まわりの人たちの様子を観察しながら話すグループディスカッションやボール運動のように、即座に状況把握が必要な場面で、どうしたら良いのかわからなくなりがちです

たしかに、スポーツなどでの状況把握は、男の子に比べると女の子の方が苦手な場合が多い気がします。これは、「見る力」が弱いことが主な原因だそう。

また、「見る力」は危機管理能力にもつながるそう。見ることですぐに全体の状況を捉えて何をすべきかがわかれば、臨機応変に対応できるようになるので、「見る力」を育てることが重要ということですね。

「見る力」を育てるメリット

女の子の「見る力」を育てると、どんなメリットがあるのでしょうか。

「視覚系が強くなれば、誰かが困っている状況を把握できたり、仲間外れになっている人に気づけたりできます。目で周りを見て状況把握できるようになることで、友達同士のコミュニケーションがより円滑になるといった効果も期待できますね

「また、状況把握が得意になると、ひらめき力も高くなります。『見る力』が育てば、右脳の視覚系や理解系が強くなるので、直観力がでてきたり、アイデアが浮かびやすくなります。ひらめきやアイデアは、どの分野においても可能性を広げるものなので、子どもの個性がより良い方向に伸びるでしょう」

親が「見る力」を育てるには?

では、女の子の「見る力」を育てるには、親はどんな働きかけをすればよいのでしょうか。

「子どもは男女問わず親を見て育ちます。ですから、まずは親が『見方』の手本を示してあげることが大切です。親がいつもスマホばかり見ていると、日常生活の中でさまざまなものに目を向ける機会が失われるので、結果として子どもは視野が狭い子に育ちます。親が『自分はお手本なんだ』という意識を持ってほしいですね」

「また、記憶だけではなく、小さな画面のスマホとにらめっこすることで、眼球を動かさない癖がついてしまいます。これが、脳の見る力をさらに低下させます。眼球は6つの筋肉を使って動いています。眼を動かさないと眼の筋肉も育ちません

ついつい手にとってしまうスマホですが、子どもの前ではあまり触らないようにするなどして気をつけたいですね。

「また、人間は自分の得意な脳を使いやすいので、女の子はなにかと耳に頼りがちになります。ですから、女の子の『見る力』を育てるには、意識的に目を使わざるをえない、目で見て楽しめることをさせてあげる必要があります

「見る力」を育てる5つの習慣&遊び

では、意識的に「見る」力を鍛えるための具体的な方法を教えてください。

(1)ボール遊び

バレーボールやバトミントン、テニス、卓球など、球技であればなんでもいいのですが、目でボールを追いかけることが『見る力』を育ててくれます。子どもの頃からボール遊びなどをよくしていた体育会系の女性は、視覚が発達している人が多く、臨機応変な対応が得意な傾向にあるそうです。

(2)ダンス

目で見て振り付けを覚えるダンスも「見る力」を鍛えるのに効果的です。

(3)迷路や間違い探し

本であれば、迷路や間違い探しがオススメです。細部までよく見比べて間違いを探す「間違い探し」は、とくに視覚を養うことができます

(4)花を育てる

家庭菜園で草花を育てると、芽が出て、つぼみがついて、花が咲くといった成長の過程を目で記憶していきます。昨日までつぼみだった花が咲くことで、つぼみのシーンを思い出し、視覚系の記憶を鍛えることができます

(5)毎年両親の実家に遊びに行く

遠方に暮らす祖父母の家に毎年遊びに行くだけでも、「見る力」を鍛えることができます。一年ぶりに祖父母の家に遊びにいくと、昨年の家の様子を振り返ります。家庭菜園と同様に、このように『シーンを振り返る』チャンスを増やすことが視覚系の記憶力アップにつながるのです

ほかにも、海や山に行ったり、折り紙や小物作り、部屋の模様替えをしたり、レストランでメニューを選ぶ際に写真だけを見るようにしたりするのもオススメです。また、スーパーで「どのにんじんがおいしそう?」「どのお魚が新鮮そう?」など問いかけながら、子どもに食材を選ばせるのもいいですね。

日常の中で「見る力」を鍛えるチャンスは、たくさんありそうですね。子どもの視野を広げ、個性を伸ばしてあげるためにも、ぜひ試してみてください。

お話を聞いたのは…
加藤 俊徳さん
株式会社「脳の学校」代表。加藤プラチナクリニック院長。小児科専門医。昭和大学客員教授。発達脳科学・MRI脳画像診断の専門家。胎児から超高齢者まで1万人以上のMRI画像を用いて診断・治療。脳番地トレーニングの提唱者。1991年、現在、世界700カ所以上で脳研究に使用される脳活動計測法fNIRS(エフニルス)を発見。1995年から2001年まで米国ミネソタ大学放射線科MR研究センターでアルツハイマー病や脳画像の研究に従事。発達障害と関係する「海馬回旋遅滞症」を発見。2013年、加藤プラチナクリニックを開設。

ライター紹介
近藤 浩己
1974年生まれ。ライターズオフィス「おふぃす・ともとも」のライター。トラック運転手からネイルアーティストまでさまざまな職を経験。しかし幼い頃から夢だった「書くことを仕事にしたい!」という思いが捨てきれずライターに。美容・ファッション系ライティングが得意だが、野球と柔道も好き。一児の母。

※2018年5月にいこーよで公開された記事の再掲です。

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