子どもの好き嫌いは何歳から? 苦手になる理由&克服法も紹介

好きなものばかり食べて嫌いなものを残すなど、子どもの好き嫌いに悩むママやパパは多いはず。

そこで今回は、保育園で現役の管理栄養士をしながら、子育て両立・共育支援事業を行う「エスキッチン」で食育サポーターとして活躍する淵江公美子(ふちえ・くみこ)さんに、「子どもの好き嫌い」について教えてもらいました。

好き嫌いは何歳から?

子どもの好き嫌いが始まるのは、何歳くらいからでしょうか?

「好き嫌いが出てくるのは、3歳頃からと言われています。離乳食期の赤ちゃんでも、食べたものによって顔をしかめるなど表情を変えることがありますが、それは味の好き嫌いではなく、食べ物の大きさや食感が気に入らなかったなどの反射的な反応だと考えられています」

食べ物の好き嫌いは、「食体験」や「学習」によって、脳に記憶されることで決まるとのこと。

「諸説ありますが、人の記憶は3歳頃から確立すると言われているので、好き嫌いが出てくる年齢もこの時期と重なると言えるでしょう」

そもそもどうして「好き嫌い」が起こるのでしょうか?

「人が感じる味覚には、『甘味』『酸味』『塩味」『苦味』『うま味』の5つがあります。なかでも苦味は薬や毒物、酸味は腐敗物を本能的に連想させます。子どもがピーマンや梅干しなど、苦味や酸味の強いものを嫌がるのは、それを薬物や毒物と認識しているから。つまり、好き嫌いがあるということは、身体を守る防御反応がしっかりと働いている証拠だと言えます」

好き嫌いや偏食でも大丈夫!

では、好き嫌いがあっても悪いことではないのでしょうか?

「好き嫌いによって心配されるのは栄養の偏り。嫌いな食べ物の代わりに、ほかの食べ物で栄養を補えば問題ありません。例えば、ピーマンが苦手なら、ピーマンに多く含まれるビタミンやミネラルなどを含むほかの野菜を食べていれば心配いりません。同様にパンが苦手ならご飯やうどん、牛乳が苦手ならヨーグルトやチーズで栄養を補えば問題ありません」

「嫌い」を克服する時期は?

子どもが苦手な食べものを克服した年齢について食材別に調べた調査の結果によると、苦手な子どもが多いと言われる「にんじん」「納豆」「玉ねぎ」「ピーマン」は、平均10.2歳。「わさび」「しょうが」「コーヒー」は平均14.6歳でした。

「人は年齢と共に『食経験』を重ねることによって、脳にさまざまな味の情報が記録され、食べ物の嗜好が変化していきます。ある食材について「おいしい」という記憶を脳にすり込み、おいしく食べられるようになるには、時間がかかります。子どもの好き嫌いを減らしたい親は、なんとか克服させようと頑張りがちですが、焦らず気長に見守ってあげることが大切です」

好き嫌いを減らすためにできる工夫は?

とはいえ、子どもの好き嫌いが激しいと食事作りは大変。減らすために何かできることはあるのでしょうか?

「好き嫌い克服のために、以下の3つを意識してみましょう」

(1)周囲の大人がおいしそうに食べている様子を見せること

苦手な食べ物を食べられるようになったきっかけを調査したところ、「好奇心」が47%と最も多く、次に多いのが「大人の真似」で17%という結果でした。

周囲の大人や友だちがおいしそうに食べている様子を見ることで、「私も食べてみようかな」という意欲がうまれやすくなります。根気よく「おいしいね」などと声かけをしながら、食事を一緒に食べることも大切です。

(2)「環境」や「空腹」も克服のカギ!

食事スペースの近くにおもちゃが置いてあったり、テレビがついていたりすると、子どもは食事に集中できません。食事の前には必ずおもちゃを片付けて、子どもが食事に集中できる「環境」を整えるように意識しましょう。

また、子どもを「空腹」にするのも一つの手。おやつの食べ過ぎが原因で食が進まない場合もあります。おやつは、さつま芋などのふかし芋なら中1/2本、子ども用のお菓子の小袋1袋程度に抑えるようにしましょう。カラダをたくさん動かして遊ばせることで、子どもを「空腹」にさせるのも効果的です。

(3)調理法を工夫する

同じ食材でも、「煮る」「焼く」「蒸す」「茹でる」「揚げる」などの調理法によって、味や食感が変化します。さまざまな調理法を試してみることで、苦手な食べ物でも食べやすい調理法が見つかるかもしれませんね。

子どもの好き嫌いを克服するには、年齢と共に「食経験」を重ねる必要があるようです。食事に集中できる環境作りや調理法の工夫など、親ができる部分もあるので試しながら、焦らずゆっくり見守ってあげたいですね。

お話を聞いたのは…
淵江 公美子さん(保育園管理栄養士。エスキッチン食育サポーター)
子どもの好き嫌いを克服できる躾けるレシピ研究家として活動中。お給食の調理・献立作成、共働き家庭の作り置き・食育を行っている。生活習慣病患者様への食事相談をしてした経験から、幼少期の味覚教育の大切さを実感し、子育てママへの食事相談にものっている。
エスキッチン

※2018年12月にいこーよで公開された記事の再掲です。

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