時に許容も必要?子どもの言葉遣いの効果的な直し方

どこで覚えてきたのか、子どもが急に汚い言葉を遣い始めたり、言葉づかいが悪くなることってありますよね。しかも、「やめなさい!」と言ってもなかなか直らないもの…。そんな子どもたちの言葉遣い、どうしたら直るのでしょうか?

子どもの言葉遣いが悪くなる理由とは?

そんな子どもの言葉遣いについてのお悩みに応えてくれたのは、子育てコンサルタントの庭田真理子さん。まずは、子どもの言葉遣いが変化する時期と理由についてお聞きしました。

「子どもは生まれた時から、周りをまねて言葉を習得するものです。つまり、周りが変わると、習得する言葉も変わるのです。お子さんが汚い言葉を遣い始めたり、言葉遣いが悪くなったのは、周りの環境がガラリと変わった時期ではありませんでしたか? 具体的には、幼稚園や保育園、小学校の入園・入学時期にそのような変化は多く見られます。」

でも、どうして悪い言葉遣いになってしまうのでしょうか?

『うるせー』や『お前』など、それまで自分の中になかった言葉は子どもにとって新しく感じ、その刺激が新鮮なんですね。例えば、今まで聞いたことのなかった『お前』という言葉を誰かが使うと、大人がむやみに怒ったり、周りの子がおもしろがったりと、周囲からいろいろな反応が返ってきます。それを見て自分も使ってみたいと思うのは自然なことです。」

「ほとんどの場合、言葉の本当に意味を知らずに使い始めてしまっているので、初期の段階で親がしっかりと使っていい言葉なのか、そうではないのかを教えることが大切です。」

子どもの言葉づかいを直す方法は?

では、そんな子どもたちに言葉づかいをどう教えるのが効果的なのでしょうか?

「この頃の子どもたちは大人の反応をおもしろがる時期。ですから、子どもが悪い言葉を使ってもむやみやたらと反応せず、冷静に『その言葉は使わないで欲しい』と伝えてください。そして、『お前じゃなく、●●ちゃんと名前を呼ぶんだよ』など正しい使い方をその都度伝えるようにしましょう。」

使って欲しくない言葉を自分のなかで決めておきましょう!

子どもの言葉遣いを注意する際には「どうしてもこれだけは使ってはいけない」という言葉を自分の中で決めておくことが重要と庭田さん。

「例えばあなたが『死ね』『ウザイ』『キモイ』などを使ってはいけない言葉と自分で決めたとします。そうしたら、その言葉を子どもが使う度に『いけない』ということを断固として伝えてください。」

「その際、使う方は軽い気持ちだったとしてもその言葉を浴びせられた方はどれだけ傷つくのか、自分を全否定されたと思い心に深い傷を負ってしまうなど、きちんと使ってはいけない理由を親として伝えるようにしましょう。」

また、それ以外の気になる言葉に関しては「その言葉は使って欲しくないな~」「お母さんは好きじゃないな~」「そんな言われ方をしたら、お母さん傷ついちゃうな~」などと、止めてほしいという気持ちを言葉にして伝えるのが効果的とのこと。

「言葉遣いは長い時間かかって習得するものです。一度伝えたからといって、急に変わるものではありません。使う度にきっちり注意してあげることが大切です。」

TPOに応じた言葉を身に付けさせることが大切!

ただ、子どもに正しい言葉遣いを身に付けさせたいがために「あれもダメ」「これもダメ」と押さえつけてしまうのも良くないと、庭田さん。

ある程度、悪い言葉を使うのも成長の過程であると、大きな気持ちで見守ることも大切です。悪い言葉はとにかく許さないということではなく、子どもが友だちの中だけで使っている言葉は大目に見てあげる姿勢も必要です。」

「お友だちとの会話や、マンガ・ゲームなどには刺激的な言葉がたくさん出てきます。親としてきちんとした言葉遣いをして欲しいという気持ちは分かりますが、子ども同士で遊んでいる時はそれを大事にしてあげることも大切。どこでも使ったら怒ると言うのではなく、状況や場所によって言葉を使い分けることを教えてあげてください。なんでも頭ごなしに禁止するだけでは、子どもが反発して決していい方向には向きません。」

また悪い言葉遣いをしたときだけでなく、普段からことあるごとに言葉の使い方の大切さについて伝えるように心がけることも大切です。

日頃から、言葉は状況・場所・相手によって正しく使うことを子どもに伝えてください。例えば、『親や目上の人には「やめろ!」ではなく「やめてください」と丁寧に言わないといけないよ』というようにです。その際、目上の人には、相手を敬う気持ちや大切な気持ちを表す意味でも、丁寧な言葉遣いが大切なんだよと、理由もあわせて伝えてあげましょう。」

正しい言葉遣いを身に付けさせるために家でできることは?

悪い言葉を注意する以外に、子どもに正しい言葉遣いを身に付けさせるためには、どんなことを心がければよいのでしょうか?

「どんなに外からいろいろな言葉を覚えてきても、家の中が落ち着いていて、親が子どもに対してきちんとした言葉遣いをしていれば、それが自然と身に付くものです。ですから、子どもだからと言って軽く考えず、一人の人間として価値を認めた言葉遣いをしてあげてください。自分の子どもだからといって、ぞんざいな言葉をかけ、頭ごなしに否定したりしないように!」

「例えば、子どもにかける『おはよう』『おかえり』といった挨拶など、日常の基本となる言葉も子どもに『あなたの存在をちゃんと認めてるよ』と伝える大切な言葉です。言葉かけによって子どもに『自分は大切にされているんだな』と実感させてあげてください。そうすれば、子どもも自然と周りの子どもたちに同じような言葉かけをするようになります。」

また「子どもに気を付けるあまり、旦那さんへの言葉かけをおざなりにしてはいませんか?」と庭田さん。

旦那さんへの言葉かけは、対大人への言葉かけの見本。ぜひ、旦那さんに敬意を表した言葉遣いをしてください。一番身近で、お手本となる旦那さんへの言葉かけってとても大切だと思いますよ!」

ライター紹介
石橋 夏江
編集プロダクションverb所属。編集者・ライター。趣味は、旅行と写真とスキューバダイビング。プライベート旅でも、取材旅以上の分刻みスケジュールを組むため、友達がなかなか一緒に旅行に行ってくれないのが最近の悩み…。

※2015年6月にいこーよで公開された記事の再掲です。

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