好奇心や感謝の気持ちを育む! 地引網を引く漁師のお仕事体験レポート

2020年10月4日(日)に、小学校低学年を対象とした自然や社会が学べるイベント「地引網で漁師体験」を開催しました。漁師という仕事の体験を通して、自然の大切さや仕事の大変さ、やりがいなどを体感することで、子どもに好奇心や感謝の気持ち、社会性、海への関心などが育まれることを目的としたイベントです。今回はその当日の模様をお届けします。

準備から片づけまで担当することで「漁師のお仕事」を体験

今回の体験で子どもが行うのは「地引網を引く」だけではありません。準備から片付けにいたるすべての仕事の中から、機械の操作やケガの心配がない部分を「キッズ漁師」として担当します。具体的には船を出す準備をしたり、獲れた魚を仕分けしたり、船にカバーをかけたりです。準備から片づけまで行うことで、地引網漁の全体的な流れや仕事の大変さを学ぶことができました。

【準備】船を出して迎え入れる準備をする

まずは地引網を行う「殿網」さんの漁師・秋田さんより、実際に子どもたちが行う漁師の仕事内容について説明していただきました。キッズ漁師として参加した子どもたちは総勢31人。それを6~7人のグループに分けて、班ごとに行動していきます。

砂浜の上に乗っている地引網漁の船を動かすために、まずは「平棒」と呼ばれる木の枠や棒を並べて「船を海に運ぶまでの道」を作ります

漁師の人と一緒に、班ごとに1つの平棒を持って指定された場所まで運びます。置かれた平棒の中央部の砂をそぎ落として、その上に油を塗って滑りをよくすることで摩擦力を弱めます。「なぜ平棒を置くの?」「なぜ油を塗るの?」と子どもたちから湧き出た疑問を一緒に考えたり、仮説を立てて想像してみたりするのも学びのひとつになりました。

砂浜の上で船を動かそうとすると摩擦力が働いて大きな力が必要になりますし、船底を傷つける可能性もあります。平棒を置くのは「小さな力で船を動かし、船体を守る」ための工夫なのです。

昔は大勢の漁師が船を押していましたが、今ではキャタピラがついたマシンを使ってある程度引っ張ります。こうした機械を間近で見るのも貴重な体験になりました。

マシンは海には入れないため、最後は漁師さんが総出で押し出します。キッズ漁師たちは船に足をはさまれたりすると危険なので、離れたところで漁師さんを応援! 漁師さんも普段のお仕事にはない声援を受けてうれしそうでした。

船が海に出て網を仕掛けている間、「未来へいこーよ」スタッフより、地引網の概要について子どもたちにレクチャーを行いました。

地引網漁は日本で500年以上前(室町時代)から行われている漁で、袋の形になっている網を海に入れてその中に魚を追い込み、網の先端についている綱を陸から引いて魚を獲る方法です。なかでも昔の浮世絵に描かれていた漁の様子が、今と大きく変わっていないところに子どもたちは驚いていたようでした。

続いてキッズ漁師が担当したのは、漁で獲れた魚を入れる樽に海水を入れること。獲った魚を泳がせながら観察できます。海水が入った樽を1つの班で1個持ってみんなで運びました。

さらに獲れた魚を置くためのブルーシートをみんなで広げました。これで船を迎え入れる準備は万端です。

船が戻ってくるまでの間、全員で浜辺のゴミ拾いを実施。片瀬海岸の砂浜には比較的ゴミが少ないのですが、それでも探してみるとガラスやゴム、プラスチック、金属などのゴミが見つかります。

じつはゴミ拾いの時間のあとにも、子どもたちがゴミを見つけてスタッフまで持ってきてくれたことが何度かありました。それまでは気にしていなかったのに、実際にゴミ拾いをすると「砂浜にはゴミがある」と意識が変わって見つけやすくなったのでしょう。

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