一日の育児の流れのなかで最後にして最大の難関ということもある「寝かしつけ」。うまくいけば10分、苦戦すると2時間を超える(当家比)寝かしつけを「どうせやるんだったら、寝かしつける側も楽しみながらやろう」とトライしたときのお話です。
寝かしつけをプロレスだと思う
息子が2歳の頃から、僕が主に寝かしつけを担当するようになりました。寝かしつけって最初のうちはどうやって寝かしつけたらいいかわからないですよね。さらに「子どもがいつ寝てくれるかわからない」から終了時間が読めないですし、寝かしつけしながら一緒に寝てしまうこともあるので意外と大変なんです。とはいえ、以前書いたように我が家では息子が寝てからが自由時間! つまり寝かしつけは一日の最後の育児であり、総仕上げなわけです。
この寝かしつけを楽しみながらやるために編み出したのが「寝かしつけはプロレスだ」と思うこと。意外にプロレスと寝かしつけって共通点が多くてやってみると楽しいんですよ!
寝かしつけの前から試合は始まっている!
プロレスでは、対戦前に相手を知ることが勝利のカギを握っています。基本的には投げ技、打撃、間接技のどこを中心で攻めるのか、相手の得意技・必殺技への対処法、ケガをしている場所を攻める、攻めないなど。事前に相手の動きを知っておけば対応しやすいのです。
寝かしつけでは、相手は基本的に同じです。でも、寝かしつけにいたるまでのコンディションが毎日違います。朝起きた時間をはじめ、その日遊んだ内容や表情、あくびをしているかどうかなどを観察しておくことで、子どもの疲れ具合を把握し、いいタイミングで寝室へと誘導できます。タイミングを見誤ると寝かしつけに1時間以上かかる(我が家では「60分一本勝負」と呼んでいます)こともあるので本当に重要です。
ちなみに寝室に連れていくときは脳内で好きな選手の入場曲を流すと気分が盛り上がります(笑)。試合開始のゴングは、蛍光灯のリモコンを消す音です。ピッ。
技の種類で相手を圧倒し、磨き上げた基本技で勝負する
ゴングが鳴ったらいよいよ寝かしつけプロレスのスタート! プロレスでは使える技が多く、それぞれの技が強力なほど試合に勝ちやすいですよね。新日本プロレスのオカダ・カズチカ選手は、プロレスの基本技である「ドロップキック」の打点の高さが有名! 誰もが使う技であっても、磨き上げていくことで観客を沸かせる武器になっているんです。
寝かしつけでは胸やお尻を「トントンする」や「子守り歌を聞かせる」「体をさする」「絵本を読む」などが基本技。いろいろな場所をトントンしてみたり、歌を毎回変えてみたりとバリエーションを増やして「どれが通用するのか」を見るのが重要です。また、たたく強さやリズム、さするときのスピード、強さなどを変えて子どもにとって一番心地いいところを探していくのが「技の質を高める」ことだと思っています。これに気づくと、途端に寝かしつけがおもしろくなりますよ!