消毒用アルコールの必要濃度&代用品は? 医師による正しい知識

医学・環境情報学などの有志の医師や専門家が正しい新型コロナウイルスに関する情報などを発信する「みんながヒーロープロジェクト」と「未来へいこーよ」が手を組んで、ママパパがコロナ禍で本当に知りたい正しい情報や知識を「Q&A」で紹介していきます。

今回は、救急診療科の工藤智博先生に消毒用アルコールの必要濃度や代用の仕方について答えてもらいました。

「みんながヒーロープロジェクト」の取り組み・活動

Q.消毒用のアルコール濃度は何%以上がいいの?

【回答者】工藤先生

「アルコールにも種類がいろいろありますが、消毒効果が優れ有害事象が少ないことから『消毒用エタノール』が推奨されています」

最も除菌効果を発揮するのは、アルコール濃度70~80%です。市販の消毒用は、この濃度のものが多くなっています。高濃度過ぎるとすぐに蒸発して消毒効果が薄れるので、直接の使用は薦められません」

「市販の消毒用エタノールが手に入りづらいことがあると思いますが、その際は複数の製品を組み合わせて70~80%濃度のアルコールを作るとよいでしょう。厚生労働省は2020年3月に、消毒液を確保できない場合は、医療機関が高度数の酒で代替することを認めています。使用できるのはエタノール濃度が70~83%で、これよりも高濃度の場合は精製水で薄めて使用しましょう。ただし、組み合わせる前のアルコール製品が消毒に適しているかはメーカーにより違いがあるので、適宜確認してください。たとえばエタノールではなく、メタノールが含まれている場合は体に有害なので、使用は薦められません」

Q.消毒用のアルコールがなかったら、何で代用できるの?

【回答者】工藤先生

「アルコールの代用には、先ほどの酒のほかに『次亜塩素酸ナトリウム』『次亜塩素酸水』があります」

『次亜塩素酸ナトリウム』は、家でよく使われる塩素系の漂白剤に含まれていて、細菌やウイルスの除去に効果があります。0.05~0.1%に薄めて、ドアノブなど物に対する消毒液として使用されることがありますが、決して人に使用してはいけません。直接触れば皮膚を腐蝕させ、また、産生されたガスは目や気道の粘膜を傷つけるので、扱いには十分気をつけましょう」

『次亜塩素酸水』は手指の消毒にも使われます。実験では、体内に『次亜塩素酸水』が入っても特に問題ないとされています。ただし、噴霧器による空間除菌に関しては、効果があるか今のところはっきりしていません」

「アルコールやそのほかの消毒液には、『殺菌(ある程度菌を殺すこと)』『消毒(病原性微生物の数を減らし、害のない程度にすること)』の効果しかなく、『滅菌(全ての病原性微生物を死滅させること)』はできません」

アルコールなどの消毒液を使わなくても、手指に関しては石鹸と水でしっかり洗えばそれで十分です。また身の回りのものを『殺菌』『消毒』しても、清潔な手で触らない限り意味がありません。手指をこまめに洗う習慣が大事だということも念頭においてください。また、いろいろなものを触れた手指で顔を触ることも、目や鼻、口からの感染を助長します。むやみに顔を触らないということにも気をつけて下さい」

専門家の先生に、消毒用アルコールについてお伺いしました。ぜひ、参考にしてください。

工藤 智博先生(救急診療科・みんながヒーロープロジェクト専門家有志メンバー)

所属 順天堂大学医学部附属浦安病院 救急診療科

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